おさらい
前の記事で、肥料の成分についてお伝えしました。
N(チッ素):葉っぱが育つ
P(リン酸):花や実が育つ
K(カリ):根っこが育つ
でしたね!
結局はバランスが大事なんですけどね。
でも最低限のバランスをとった上で、自分の育てている植物に適した栄養はたっぷりあげたい!
そのために色々な肥料が出てます。
もうプロレベルの方はこんな記事をアテにせずチッソの量を自分で計算したり、自分で考えて施肥(肥料をあげること。せひといいます)するでしょうから、ここでは僕的におすすめの肥料をご紹介します。
僕は有機肥料は匂いがあったり効果が短かったりで好きじゃないので、化成肥料オンリーです。
また、高い肥料は「それなら最初から野菜とか果物とか現物を買えば良いじゃん。」てなっちゃうので、だいたい1000円をボーダーラインにします。
豆知識ですが、有機肥料も化成肥料も栄養が吸収されるときは同じイオン型になって吸収されると永田農法の人が言っていたので、正直なところオーガニックはイメージが一人歩きしすぎてるみたいですよ?
研究して作った物は怪しくて、動物の排泄物はもれなく安心なんてのもオーガニック脳ですね。
僕は陰謀論者じゃないですが、化成肥料が怪しいなら、牛や鶏の糞についても病気持ちじゃなかったか、どんな細菌が混じってるのかと健康被害を疑うべきですね。
どっちも良い物は良い、だめな物はだめです。自分で選びましょう。
ちなみに有機肥料は窒素やリン酸などの一つの成分に特化してるものも多いので、自分で細かく施肥管理ができる人にはおすすめです。
僕はできません……。
施肥する時のコツは?
基本はゆっくり効く緩効性の固形肥料を元肥(もとごえって読みます)として混ぜ込んでおきながら、それぞれの植物に応じて一定の時期に追肥を行います。
それで普段は大丈夫なのですが、元気がない時や、収穫前などより肥料を効かせたい時に即効性肥料として、液体肥料や活力剤を与えます。
僕は固形肥料2種類を土に混ぜ込んだ上で、液体肥料+活力剤を週に1回程度与えています。
固形肥料は1年効くものを毎年使ってるので、追肥はしないか、少なめです。
化成肥料も見た目、効き方、デザインなどで好みがあるでしょうから、いろいろ使ってみるのも手です。
葉を育てるための肥料
紹介を始めて最初なのですが、葉を育てるチッ素成分が多くて扱いやすい化成肥料ってあんまりないんですよ。
チッ素は必ず必要ですが、あげすぎるとデメリットも大きいので、チッ素のみはリスクもそれなりに高い思います。
リン酸やカリを中心とした化成肥料にも、チッ素の必要な分はかならず入っているので、過多にならないよう気をつければいいでしょう。
敢えて与えたいのであれば、化成肥料なら「尿素肥料」という種類の肥料、有機肥料では「油かす」がチッ素比率がめちゃくちゃ高いです。
畑をやっていたばーちゃんも、必ず油かすを混ぜ込んでいました。
だいたい30~40%くらい入ってます。
ほかの化成肥料と一緒に与えるとチッ素過多になっちゃう可能性がありますのでご注意を。
花や実をつけるための肥料
僕もそうですが、家庭菜園や花壇を作っている多くの人が花や実を目的にしているでしょう。
栄養成分では、リン酸が該当します。
需要が高いので、この種類の肥料はたくさん種類があります。
固形肥料
ハイポネックスジャパン 肥料 マグァンプK 中粒
まずは超有名どころのマグァンプです。
発売してから50年以上になるそうで、使っている人も多いでしょう。
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特筆すべきはリン酸の多さ!
この数字は100に対して何パーセントという数字なので、40パーセントはリン酸でできてるということになります。
花実をつけたいならもうこれが決定版なんじゃないかと思います。
僕も使っていますが、リン酸以外の比率も多少高くしたいので、他の肥料と混ぜて使っています。
小粒・中粒・大粒があって、大粒だと2年効くのですが、鉢の数が多いと、どれが2年前のかわからなくなってしまうので、1年効果がある中粒を毎年混ぜ込むようにしています。
住友化学園芸 肥料 マイガーデン粒状肥料
僕がマグァンプと併用してるもう一つがこれです。
理由は単純でマグァンプと同じ1年間効果が続くからです。
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おまけとして土をふかふかにしたり、リン酸が土に吸着して植物が吸収できなくなるのを防止する腐植酸が入っているのもポイントです。
また土の温度と水分で肥料の溶け出す量を調整してくれるリリースコントロールテクノロジーなる造りになっているらしいです。
見た目じゃまったくわかりませんが。
そしてこれ、チッ素リンカリの比率も同じで、リリースコントロールもしてくれて、腐植酸も入って量が多くて値段は安いという商品が同じ会社から出てます。
これなんですが、Amazonだとこれを買った方が確実に得だと思います。
元肥用とありますが、使い勝手は全く一緒なので、元肥にこだわらなくても大丈夫でしょう。
なんだかお得なコピー商品を自分で作っちゃったみたいな感じがありますがいいでしょう。
液体肥料
住友化学園芸 肥料 花工場原液
リン酸を与える肥料の中で、固形の王道がマグァンプなら、液肥の王道はこれでしょう。
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リン酸多めで、コスパもそこまで悪くないです。
(カインズには似たようなカインズブランドの液肥が圧倒的コスパで置いてありますが……。)
葉面散布ができたり、チッ素も数種類が入っているらしいので、使って間違いはありません。
ハイポネックスジャパン ハイポネックス原液
こちらも超有名どころで、これが売っていない園芸コーナーはないでしょう。
こちらもリン酸多めで、液肥と言えばコレ!って位の定番商品です。
根を育てるための肥料
固形肥料
僕がお気に入りの肥料の一つがこのベジフルです。
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カリウム多めで根っこがしっかり育ちます。
野菜で言えば、ニンジンやジャガイモなど根っこを食べる種類に最適の肥料です。
僕の好きなマイガーデンブランドの肥料なので、リリースコントロールテクノロジーという、天候と温度で肥料の効きを調整してくれる素敵な機能もあります。
ただ、なぜか他のマイガーデンシリーズは1年間効果が続くのに、ベジフルは3ヶ月程しか効きません。
逆に言えば、年単位で育てない野菜には適している肥料とも言えるでしょう。
まぁ3ヶ月って普通か、普通より長いくらいなんですけど。
Amazonだと一見お徳用に見える大容量の1.6kgのものを買うより、700gを買った方がグラム単位の価格が安いです。
リンカリ肥料
リンカリ肥料はカリのみではなく、リンサンとカリウムに特化した肥料です。
各社からリンカリ肥料は販売されているのですが、共通しているのはチッ素がゼロ、またはほとんど入っていません。
野菜や果樹を育てていると、一番陥りやすいのがチッ素過多なので、もっと実をつけたい、芋を大きくしたいなど考えたときに持っていて損はない肥料でしょう。
液体肥料
固形肥料でも紹介したベジフルですが、液体肥料も発売されています。
チッ素・リンサンに比べ、カリが多めに入っていますので、芋などの野菜や植物の全体的な成長に向いています。
液体肥料は即効性があるので、植物の状態に合わせてすぐ使えるのがいいですね。
僕の好きな永田農法も液体肥料メインの育て方なので、液体肥料は大好きです。
化成肥料は使いやすくて初心者からベテランまでおすすめ!
化成肥料はさまざまなニーズに応えられるように、栄養バランスや効果時間などバリエーションが豊富にあります。
そのため初心者からベテランまで自分に必要な肥料が必ず見つかります。
化成肥料の化という字から体に悪い印象を受ける人もいるかもしれませんが、何物も適切に扱えば全く問題はありません。
健やかに植物を育てるためにお手軽な化成肥料を活用しましょう!
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