梅雨に入ってムシムシするのと同時に、気温も上がって虫虫の季節にもなってきました(おっさん)
この時期になると蚊を始めとしてブヨ(ブユ)とかムカデとか害虫が色々出てきますね。
特に親しみ?がある虫といえばやっぱり蚊!
楽しく遊んでいてもふと足が痒い……。
見てみると赤くぷっくり腫れてる……。
それだけでテンションが下がってきます。
今回はそんな蚊の勉強をして、最適な対策を取れるようになりましょう!
ちなみに虫よけについてはコチラ!
蚊の生態のお勉強
蚊はハエ目(双翅目)カ科に属する昆虫で、世界中に3500種類以上がいるとされています。
日本には100種類程度で、かつ血を吸う蚊は20種類程度生息しています。
恐竜の時代から大きく形を変えることなく生き続けている、歴史のある生き物ですね。
血を吸うだけでなく、デング熱やジカ熱、マラリアや日本脳炎などの様々な伝染病を媒介する原因となっているので、嫌われている期間も長そうですが……。
日本でメジャーな吸血種としては
- ヒトスジシマカ
- アカイエカ
- チカイエカ
が挙げられます。


ヒトスジシマカは蚊といったらこれ!って見た目の白黒ラインが特徴ですね。
屋外の木陰や葉裏でターゲットが来るのをじっと待っているので、ヤブカとも呼ばれてます。
汚れた水でもどこでも産卵して増える厄介者です。
アカイエカとチカイエカは見た目は一緒で区別はできません。
名前の通り、アカイエカは建物内に多く生息し、寝ている時耳元で「プ~~~ン」と羽音を鳴らす張本人です。
チカイエカは日中は地下(穴の中)で過ごし、夜間になると活動を開始します。
チカイエカは他の種とは違い、血を吸わなくても1回目の産卵を行うことができ、さらに暖房の室外機などで冬越しができるツワモノです。
ちなみに、蚊を何倍にも大きくしたような虫で「ガガンボ」というのがいますが、これは蚊とは全く関係のない昆虫で、人体に直接害をなすことはありませんし、もちろん血を吸うこともありません。

また、虫除けや殺虫剤にユスリカという名前も載っています。
小さな虫が集団になって集まっているのを見たことがある人も多いと思いますが、あれがユスリカです。
人に特に害はありません。
ただ、僕を含め田舎者は自転車で走っている時にユスリカの集団に顔から突っ込んで、口の中に入ったりしたことはあると思います。
蚊はいつからどうやって出てくるの?
蚊はご存知の通り、水たまりに産んだ卵がボウフラになり、蛹から孵った成虫個体を指します。
発生する水たまりは「動きのない水」で、流れている川などからは発生しません。
波がある水場では、ボウフラが窒息してしまうんですね。
活動する季節は、種類によっても違いはありますが主に4月~10月。
気温にすると15度~30度くらいで活動を始めます。
逆に15度以下や30度を超える暑い日は、活動性が低下して、木陰や穴の中で過ごしています。
なぜ血を吸うの?
大前提として「血を吸うのはメス」だけです。
オスや他の吸血しない種類の蚊は、花の蜜や果汁を吸ってのんびり生きています。
そのため、花粉を運ぶ役割もしている益虫でもあります。
吸血種のメスは、血を吸うことでタンパク質を補給して、卵を育てます。
母親は命のリスクと引き換えに子供を育ててるんです。
これだけ聞くと立派な生き物なんですけどね。
刺されるとどうしてかゆくなるの?
蚊は血を吸う時に、血液凝固作用を防ぐ成分が入っている唾液を一緒に注入します。
血液が固まってしまうと、お腹の中で固まってしまい、蚊も死んでしまうからです。
その唾液がアレルギーを引き起こしてかゆみが起きます。
解毒作用の薬はないので、抗ヒスタミン剤などのアレルギー用の成分で対応するしかありません。
サッと唾液の効果を打ち消せる薬ができたら、そこまで嫌われることも少なくなるかもしれませんね。
蚊に刺されやすい条件は?
蚊は光にはほとんど反応しません!
そのためネットショップであたかも蚊に効果があると謳っているかのような「殺虫灯」は詐欺なので要注意です。

蚊が反応する要素としては
- 二酸化炭素(人は皮膚呼吸もしているので、蚊を引き寄せる)
- 体温(子供のほうが体温が高い上に呼吸も多いので、小さい子は刺されやすい)
- 湿度(女性より男性、男性より子供全般のほうが汗をかきやすいので刺されやすい)
- 匂い(足とか脇の汗臭が大好きなフェチ)
が挙げられます。
そのため、実質対応策としては上部記事で紹介している虫除けスプレーか、蚊取り線香しかないわけです。
蚊に効く成分は?
ここからが本題になりますが、蚊への有効成分として有名なのが
ピレスロイド系の殺虫成分です。
元々は除虫菊という植物に含まれていたピレトリンという成分を練り込んだものが蚊取り線香だったんですが、現在ではピレトリンに似たピレスロイドという成分を化学的に作っています。
ピレスロイド系成分は、現在では一般的な殺虫剤に使われているメジャーな成分です。
特徴は
- 昆虫の致死率が高い
- ノックダウン(飛んでいる昆虫を落とす)効果が高い
- 物陰で死なずに、光を求めて出てくる反応をする
- 哺乳類の体内では速やかに分解されるため害が少ない
ことですね。
最近はピレスロイド系に耐性を持っている昆虫も出てきているようですが、哺乳類への害が少ないこともあり、まだまだ人気の成分です。
蚊取り線香で使われているピレスロイド系成分は2種類で
- メトフルトリン
- トランスフルトリン
メトフルトリンは蚊への殺虫効果が強いので、蚊取りをしたいのであればメトフルトリン一択です。
特にヤブカはアカイエカより何倍も丈夫なので、ヤブカを殺虫したい場所ではメトフルトリンがいいでしょう。
トランスフルトリンは蚊への殺虫効果はメトフルトリンより半減されますが、蚊以外のハエやハチ、アブなどへの忌避・殺虫効果がメトフルトリンより期待できます。
また、粒子がメトフルトリンより小さく、空気中にまんべんなく広がりやすいので、蚊が嫌がって近付かない忌避効果があります。
アウトドア向け蚊取り線香の比較&おすすめ
富士錦 パワー森林香(赤)
キャンパーが大好きパワー森林香です。
通常の森林香の2倍成分が入っているので、強力らしいです。
その分値段もお高めに設定されていますが……。
ただ、実際メトフルトリンがどの程度入っているかわからないので、現在問い合わせ中ですが返答がありません。
→2度目の問い合わせをしましたが、結局返答がなかったのでもう諦めました。
アース渦巻香 プロプレミアム
メトフルトリン 2.6mg/巻
かなりコスパのいい蚊取り線香です。
太巻きではないので、一巻からはあまり煙の量はありませんが、安いので数でカバーできます。
太巻きには勝てずとも、十分な量のメトフルトリンも練り込まれています。
また、伽羅の香りで臭いと感じることがありません。
今まではこれがメインの蚊取り線香でした。
金鳥の渦巻 太巻
ピレスロイド(トランスフルトリン)・・・0.15w/w%=0.3mg/100gくらい?
紹介する中では唯一のトランスフルトリンを使っている蚊取り線香です。
蚊を殺すというよりは、ハエやハチなども含めた虫を近付けないようにする忌避線香というのが正しいかもしれません。
あまりトランスフルトリンは多くはないのですが、アウトドア用の蚊取り線香でトランスフルトリンの比較対象が見つからないので不明です。
屋外で蚊を殺すのもキリがないので、いろんな種類の虫を忌避した方が確かに効率はいいかもしれません。
次回はこれを使ってみようと思います。
アース 極太
ドーン!とプロ仕様と書かれていますが、肝心のメトフルトリンの量の記載がされていません。
問い合わせたところ、教えてもらえませんでした。
たくさん含有しているのであれば公開したほうが売れそうなものですが、数字がわからないとなると、あまり勧められないかもしれません。
ここで紹介している渦巻香プロプレミアムやモンスーンは同じアース製品でも含有量が書いてあるんですけどね……。
アース 虫よけ線香モンスーン
メトフルトリン 3.6mg/巻
今回紹介しているメトフルトリン含有の蚊取り線香の中で、含有量も書いてあってコスパも最大級。
好き嫌いは分かれそうですが、ラベンダーの香り付き。
細巻で煙の量自体は少ないのですが、代わりに何本もあちこちに置ける大容量です。
メトフルトリンであれば迷わずこちらを選ぶのがいいでしょう。
キャプテンスタッグ 長印ノ蚊取線香 極黒厚太
メトフルトリン 0.03w/w%=0.055mgくらい?
デザインが素敵な鹿番長の蚊取り線香です。
でもメトフルトリンが少ないので、煙で誤魔化すタイプの蚊取り線香ですね。
住友化学が作っているので、効果がないわけではないと思いますが、黒くて太いのが好きなキャンパー以外は他のものを選んだほうがいいでしょう。
アウトドア用蚊取り線香を買うならこれ!
蚊の生態とアウトドア用の蚊取り線香を紹介しましたが勉強になりましたね。
僕がこの夏使おうと思うのは……
- 金鳥の渦巻 太巻
- アース 虫よけ線香モンスーン
の2つです!
金鳥の渦巻 太巻は他では使われていないトランスフルトリンの忌避効果が気になるところですし、アース虫よけモンスーンはメトフルトリンの含有量が最高です!
盲目的にパワー森林香を使うのもいいかもしれませんが、成分の含有量が不明でコストも高いという……。
というわけでエビデンスに則った買い物をするなら上記で決まりです!




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